エンパワーメントとは、第一線に近い人々の裁量権の拡大により、現場の意思決定の迅速化を図り、顧客の要請に迅速に対応していこうという概念である。
一般的には、「権限委譲」と訳されるが、権限を渡すだけでなく、権限を渡された人が失敗しないように同時にその人がもっている力も高めていくといった意味がある。
リッツカールトン(Ritz Carlton)では、ホテルのスタッフは自分の裁量により、ゲスト満足のために各ゲストに対して2,000ドルまで使用することが許されている。
つまり、満足していないゲストのコンプレイン(不平・不満)に対処するときに、上司の指示を仰ぐことなく、その場で2,000ドルまでの意思決定をすることができるのである。
そして、上司の指示を待たない迅速な対応はゲストの満足度向上に大きく寄与し最高級のサービスを提供するリッツカールトンの地位をゆるぎないものにした。
高品質の商品・サービスを提供する企業に与えられる賞である、米マルコム=ボルドリッジ賞(日本の経営品質賞にあたる)をリッツカールトンが2度も受賞していることが、それを示している。 |